癌細胞では糖代謝が亢進

がん細胞の一般的な代謝特性の一つについて。

がん細胞の重要な代謝上の特性として、糖代謝が亢進しているということがあります。グルコースの細胞内への取込が正常細胞に比べて3-8倍高いと言われています。グルコースはグルコーストランスポーター( GLUT )により細胞内へ取り込まれるが、 その中でもGLUT-1 は 様 々 な 癌 腫 で発 現 が認 められ 、 予 後 不 良 と の 関 連 が 知 ら れ て い ます 。

事実、癌細胞のこの一般的性質は、癌の検査として広く行われているPET検査の原理でもあります。PET検査では放射性同位体で標識されたグルコールの類縁体である 18F-FDG を静注し、これが他の細胞よりも癌細胞により多く取り込まれることを利用し、静注後の放射線を測定することにより癌細胞の大きさや分布を調べる検査法です。

グルコースと 18F-FDGの分子式は以下の通り。

18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)より引用)

癌細胞に広く見られるこのような重要な代謝上の特性があるにもかかわらず、このことは一般にはあまり知られていませんし、少なくとも日本の一般的な医療機関では癌の患者さんに積極的に周知することもありません。

しかしこの点ががん治療においてとても重要なポイントの一つであるということは、既に多くの識者によって指摘されているところです。